綯交ぜ

綯交ぜ

⼀⼈の⻘年が、私だけに⾒せてくれた景⾊
いま私は彼の⼼の中にいるのかしら


予告編

作品ジャンル

映画

作品紹介

⼤学の警備員をしている⻘年
⻘年はある⽇、森の奥へと進んでいく
⻘年 は、内と外を⾏き来し、様々な視点と混じり合うことを知る


お知らせ

卒業制作展でのアフタートークを録画配信しています。

工藤梨穂さん『オーファンズ・ブルース』(監督)
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松尾渉平さん『ロストベイベーロスト』『綯交ぜ』(主演)
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黒澤あすか『綯交ぜ』(助演)
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佐藤修『綯交ぜ』(監督)


CAST

松尾 渉平 ​Syouhei Matsuo

1995年生まれ京都府出身

2020年主演作である柘植勇人監督作品「ロストベイベーロスト」が上映

他にも青山真治監督「空に住む」今泉力哉監督「あの頃。」出演している。

作品へのメッセージ

良くも悪くも誰でも⾃分の声を発信できる今。
⾃分にとって⼤切な声を⾒逃したり、逆に発信出来なかったり、重たい⾊々な⼈の想いは流 れていってしまっていると肌で感じます。
守は発信したいけど何をどうすれば良いのか分からなくて⽌まっている⼈。 守はこの映画で沢⼭の⼈と出会います、この映画観ている時間は守が出会う⼈の声に⽿や ⽬、想いを傾けて、⾒てくださる⽅の周りにいる⼈のことを想う時間になればいいと願いを 込めました。
よろしくお願いします。

入江 崇史 Takashi Irie

1959年生まれ 東京都出身

ヒューロン大学、テンプル大学で比較文化学心理学を学ぶ。円演劇研究所を経て、1978年、渡米。N.Y.に渡り、ファイニス・ジュング、ベッツィ・ハーブ等に師事。5年後帰国し、文学座付属養成所入所。2011年 CINEMACTに所属。商業・インディーズ問わず幅広く出演されている。昨年度の卒業制作 梅村和史監督「静謐と夕暮」にも出演。

「SSFF & ASIA 2018」Japan部門 ベストアクター賞受賞

作品へのメッセージ

監督の頭の中に残る残像や心に渦巻く畝りを読み取り、汲み取り、それを作品にしていく為に、関わる全ての人間が知恵と汗を絞り出しながら、それらを全て綯交ぜにて、そうしてまた新しい映画が生まれる。

その構成要素の一端を担当させて頂きました。何が出来上がったのか蓋を開けるまで分かりませんが、何やら美味しい匂いがします。

お楽しみに。

蟷螂襲 Shu Torou

1958年生まれ 兵庫県出身

立命館大学文学部哲学科卒業。

満開座、笑殺軍団リリパット・アーミー等を経て、1994年、PM/飛ぶ教室を旗揚げ。作、演出も務める。

主な出演作品に、NHK連続テレビ小説「おちょやん 」「ごちそうさん」、映画「決算!忠臣蔵」中村義洋監督、「花よりもなほ」是枝 裕和監督がある。

作品へのメッセージ

佐藤監督はじめみなさんと撮影現場にいて、芝居を始めた四十年前の自分のことを思い出したりしてました。

卒業された後、みなさんがどんな仕事に就いてどれだけ時間が過ぎても、時に今回の作品のことが思い出されるようであればいいなあ。

初舞台のことは、ぼくにもそんなふうに胸にあります。

黒澤 あすか Asuka Kurosaw

1998年生まれ 大阪府出身

京都芸術大学映画学科俳優コース4回生。

大学入学後、映画・舞台など多数の作品に関わり、最近では、ミュージックビデオに出演したりと、積極的に活動している。

最近では、劇団地点の「グッド•バイ」という舞台や、the whimsical glider「たいせつ」というMVに出演し、活動の幅を広げている。

STAFF

撮影/編集藤野昭輝
撮影助手廣岡亮
照明/VFX奥谷俊矢
録音/整音野村漱介
録音助手/音楽坪内温大
美術愛美里
衣装黒澤あすか
制作石田ひかり
助監督服部隼人
監督/脚本佐藤修

監督

​佐藤 修 ​Shu Satou

1998年生まれ 福島県出身

幼少の頃から親⽗の影響でレンタルビデオ屋に通い、映画を⾒続けていました。親⽗が好き だったハロルド・レイミス監督『恋はデジャ・ブ』を永遠繰り返し⾒ている際、⾃分でもこ ういうのが撮れるかもと思い、カメラを持ち出すようになりました。映画を始めた⼀番最初のきっかけはそこかもしれません。中編制作ゼミ『てれすこ(2019)』で脚本・編集を担当し、馴染み深い福島県の変わりゆく 景⾊を独特の観察眼で再構成し、SF世界の描写に挑戦。卒業制作作品『綯交ぜ(2020)』では⾃⾝の経験をもとに滲み出た⽣への執着を⾚裸々に描き出す。

作品へのメッセージ

初めまして。いきなりですが、僕は⾃粛期間中、家に篭りずっと脚本作業をしていました。どうしたら⾯⽩いものが書けるのか、そもそもこの時世で撮影なんてできるか…。なんて⾃問⾃答を繰り返す⽇々。⽣活のために外に出ても皆マスクを着⽤し、顔を伏せる⼈ばかり。そんな或る⽇、ふと家の裏にある森へ⾜を運んでみました。そこには故郷の景⾊を想起させるものがありました。僕の⼗年間、そしてこの閉じ込められた⽇々を映し出そうとした作品 です。

SNS


SOTSUTEN 2020

京都芸術大学 映画学科

映画

作品へのコメント

  1. 森の中を歩く黒澤さんの手に目がいって、ずっと観ていたい。
    ヴィーナスの脇から入江さんが現れるワンカットに、このあと起こっていく出来事の予感や不安を感じる余裕のない美しさを感じたのはなぜだろう。
    その日の朝に採れたはずの大根の葉は、なんとも無気力に垂れ下がっている。
    この映画の空は狭く、夜景は全く美しくない。
    息の詰まる感覚を喉に感じる。

  2. 俳優さんの演技やテーマが、震災やコロナのことを日頃注視していなくても多方面からグッとくる話だった。何度も映画のテーマや人間の生き方について考えさせられるところがあったが、それが無理矢理ではなくすっと落ちてくるところが気持ちよかった。
    また映像も見やすく、綺麗なところはちゃんと綺麗、そうでないところはきちんと魅せてくる、映画初心者でもしっかり集中してみられるものでプロ性を感じた。

  3. 「他人のことなんてわからないじゃないですか」
    守の台詞が胸に刺さって少し息苦しくなりました。
    他人の苦しみ、状況、言葉の裏にある真意…
    どれも完璧に理解することは不可能です。
    人間同士だけでなく、自然に対しても同じことが言え、いつ雨が降るのか、なんで木が育つのか、そしていつどこでどんな災害が起こるのか、誰にもわからない。
    私たちの生きる世界はわからないことで溢れているなと改めて気付かされました。
    だけど、わからないから交わりあえないというのではなく、それでもわかろうと、共に生きようと、心を寄せること。想像力を働かせて、相手を、自然を思い続けていくことで、
    私達は少しずつ繋がりあい、交わり合って生きていけるのではないかと思います。
    コロナ禍そして東日本大震災を通して、人の交わりについて描いた今作と出会い、自分の人としてのあり方に向き合うきっかけとなりました。
    本当に、素敵な作品、そして出会いをありがとうございました。

  4. 一言で感想をまとめることができないような、とてもいい作品だったとおもいます。複雑で難しいテーマを取り上げ一つの作品に昇華した監督、監督の描く世界観を表現した制作スタッフさん、登場人物の繊細な感情を表現した俳優さん、とても素晴らしかったとおもいます。
    映像を見た人それぞれ答えが出るような作品で私自身も改めて考えることができました。何かを忘れそうな時、言葉にできない何かがあるとき、そんなときにもう一度観たい作品です。
    素晴らしい作品をありがとうございます。

  5. この映画は深いテーマがあり、心打たれました。このご時世に、若いと言われる人はもちろん、年配の人にも観ていただきたい映画になっていました。ネタバレになったら申し訳ないのですが、脚立に乗った人は、胸が苦しくなるくらい若い人の事を想ってしまって(過去に失くした物か人があったんでしょうね)後悔したくないから、脚立の上から言葉を発したのでしょうね。その場面では、知らないうちに涙してしまいました。映画全体の画が、照明やロケーション、衣装も含め、美しかったです。森、夜景、海と贅沢な画でしたね。たまに雑になるところも効果的でした。音楽の入り方も絶妙です。普段の生活の場所、職場、自然の中の場所、思いを馳せる福島、そして実家…観ている人が一緒に存在できるカメラワークが素晴らしかったです。最後のシーンは嬉しかった。俳優さんたちも脚本を自分のものにしていたのが、こちらにも伝わるいい映画で、また時を経て観てみたいですね。アフタートークも充実していて、本編とセットで、とても贅沢な時間を過ごせました。みなさんのこれからのご活躍を祈念しています。お疲れ様でした。

  6. 失ったと感じるときに、必ず失った原因があると思っている。その環境に慣れず、そうならなかったもしもを思い浮かべる。何にもならなくていい、どちらかでなくていいと言われると、自分が欲していたものって何だったんだろうと思います。植物に触れて安心するのは、そこにあるだけで生きているだけでどうにもならないとありのままに言われている気がするからで、「もしもの自分」に固執していたのは自分だったんだなと感じました。どうにもならない葛藤を咀嚼し消化しようとする気持ちを感じた作品でした。

  7. なんだろう、すごく胸の中がぐにゃっとする感覚になりました。主人公の悲惨な過去と無気力感、おじさんの反骨心、でも希望を持つしかない現実があり、でも悲痛で虚無な心は頑なに存在する。これら個人の解釈ではありますが、最後の家族(かな?)へ会いに行く一歩の踏み出しの尊さなど、心地の良い胸糞の悪さを感じた上映でした。もっと主人公の心の変化を捉えたい思いも湧き、とっても楽しかったです。

  8. なんだろう、すごく胸がぐにゃっとする感覚になりました。心地の良い胸糞悪さというか、主人公の悲惨な過去と無気力感、おじちゃんの反骨心、でも希望を持つしかない現実があり、でも悲痛で虚無な心は頑なに存在する。個人のかいしゃくではありますが

  9. D スタジオの誕生により大変素晴らしい映画を鑑賞させていただきありがとうございます。
    北白川派の映画が好きでその縁でこの映画を鑑賞させていただきました。
    大学生の卒業制作ということで様々な制約はあったと思います。また今年はコロナ禍で極めて困難な撮影であったと思われます。
    しかし不思議なもので、そのような制約があったからこそ、この時代、この環境でしかできない素晴らしいメッセージが込められた映画だと思います。
    私たちはまだ福島あるいは東日本大震災の衝撃から立ち直っておりませんし、またそれは忘れるべきではないと思います。その記憶が生々しい現在、新たに起こったコロナという人類が遭遇した危機的な世界の中で製作された、この素晴らしい映画を絶賛したいと思います。
    映画の中で繰り返し登場する検温のシーンが製作者が訴える何かを物語ってると思います。
    脚本が素晴らしいことはもとより、それを最大限に生かすそれぞれの俳優の素晴らしい名演技に心打たれました。印象的なセリフが随所に散りばめておりました。特に主人公に対して「なんでこんな仕事しているんだ君はここの学生と同じぐらいの年だろう」というセリフは制作者自らが自分を客観的に見て、その社会における立ち位置を作品の中に落とし込んでいることが如実に分かる素晴らしいシーンだと思います。、
    個人的に不思議に思ったのは杉林の中に現れる少女個人的解釈では10歳ぐらいの少女であるはずだと思いました。また映像の画質が極端に変わり映像が繋がっていないように見えるところが随所にありました。その制作者の意図も理解できなくて、疑問に感じました。
    そういう風に製作者の意図が理解しきれないところもありますが、全体として発せられている全てのものが輝いている素晴らしい作品だと思います。
    製作者だけでなく時代と社会とそれに伴う時代の要請が作り出した、まさに今映画ファンが見たいと思っているストーリーであり映像であり、そういうものをDスタジオを通じて届けていただいたことに心より感謝いたします。
    D スタジオから発信されている他の映画も見てみたいと思っております。また今後ともこのようなメディアを通じて素晴らしい映画を見る機会が得られることを心より願っております。 もちろんこの映画だけでなく全ての映画はスクリーンでみたいです。機会あればこの作品もスクリーンで見たいです。でもDスタジオを存在意義深いものがあります。
    佐藤監督の今後の作品には注目していきたいと思っております。

  10.  映画を見ながら主人公、守の動向を追っていくと私たちが生きる世界には、個人の思想や社会全体の混乱など、どうしようもできない理不尽な苦しみがあふれているという現実を目の当たりにしたという感覚を覚えました。そうした世界でただ時間がすぎていくことになんの違和感も覚えていない自分自身にさえどこか恐怖を感じもしました。
     しかしそうした負の側面にあふれた世界に翻弄されながらも、愚直なまでにおのれの意志を吐き出そうとする守の行動、ひいてはそこに込められた監督をはじめとするこの作品に携わった人たちの強い思いに人間の強さも読み取れました。苦しみが積み重なっていった末に待っていた映画のラストには、雲がはれて太陽の光がさすような感動を覚えました。

  11. 学生映画を観ていると、苦しいほどに心掻き乱される作品に出会うことがあります。
    『綯交ぜ』もそのひとつでした。堪える暇を与えられず、感動というより衝動的に涙が溢れてしまった。
    東日本大震災とコロナ禍。日常の何気ない言葉や、鮮烈な出来事から心の中に積ったさまざまな気持ちがぐちゃぐちゃに絡み合い放出される様を、これでもかとぶつけてくる俳優陣の演技に、ずっとざわざわし続けました。
    森の中や星空を見上げるシーンが、はっとするほど美しく見える瞬間があります。
    美術や衣裳のこだわりが生きています。

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