「風たちの学校」舞台挨拶(於:出町座)

現在、劇場公開中の田中健太監督作品 映画「風たちの学校」。
今作は本学科の専任教員である秦岳志先生が編集を担当されています。
「風たちの学校」は、不登校などの経験を持つ子どもたちを受け入れている愛知県奥三河の全寮制高校、黄柳野高校の生徒たちの姿を追ったドキュメンタリー映画です。自然豊かな環境の中で、様々な悩みを抱えながらも精一杯生きる生徒たちの3年間の学校生活の終わりが近づく様子を、四季の移り変わりとともに映し出しています。
5月10日 出町座にて、田中健太監督、秦岳志さん、ことみさんのお母さん(今作出演)による舞台挨拶が開催されました。
舞台挨拶終了後には、希望者参加の茶話会が開催されました。
来場者の中には、不登校について悩むお母さん、高校の先生をされている方、なんと黄柳野高校在校生の方までお見えになり、暖かい空間の中でざっくばらんに沢山のお話をして、楽しく非常に学びのある時間となりました。
今回は舞台挨拶の内容を採録したものを掲載します。映画を超えた、一人一人の人生を感じ取ることができる内容です。ぜひご覧ください。
「風たちの学校」ホームページ
監督 田中健太
1993年大阪府生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。原一男監督の制作指導を受けて、監督した卒業制作『ぼくと駄菓子のいえ』は、座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル、なら国際映画祭などで上映され、2017年に大阪シネ・ヌーヴォで劇場公開された。
その他、撮影として『れいわ一揆』(19/原一男監督)、録音として『命の満ち欠け』(22/小関翔太、岸建太朗監督)、DITとして『海辺の彼女たち』(20/藤元明緒監督)にも参加。
編集・アソシエイトプロデューサー 秦岳志
1973年東京都生まれ。京都芸術大学准教授。90年代よりミニシアター「BOX東中野」スタッフとして劇場運営に関わりつつ同事務所で映像制作業務を始める。1999年よりフリーランスとなり、ドキュメンタリー映画の編集/プロデュースを中心に活動。主な長編映画作品に佐藤真監督『花子』(2001)、『阿賀の記憶』(2004)、『エドワード・サイード OUT OF PLACE』(2005)、小林茂監督『チョコラ!』(2008)、『風の波紋』(2015)、真鍋俊永監督『みんなの学校』(2014)、小森はるか監督『息の跡』(2017)、戸田ひかる監督『愛と法』(2017)、『マイ・ラブ 日本編』(2021)、原一男監督『ニッポン国VS泉南石綿村』(2018)、『水俣曼荼羅』(2021)、島田隆一監督『春を告げる町』(2020)、日向史有監督『東京クルド』(2021)、國友勇吾監督『帆花』(2022)、川上アチカ監督『絶唱浪曲ストーリー』(2023)など。
編集・取材:藪本藍 山本菜摘
参加した感想
映画における粘り強さの重要性を体感したり、映画を超えた、人と人との繋がりを実感することができた大切な時間となりました。
人が一生懸命生きるという事はどういう事なのか沢山考えさせられ、映画の中でも映画の外でも、皆さんの言葉一つ一つが優しく、とても勇気づけられました。
暖かい空間の中で取材をさせて頂きありがとうございました!
映画制作コース 2回生 藪本藍
カメラと人物の距離が近く、生徒と監督との強い信頼を感じた。
感情を吐き出すことができる環境と人間関係が揃うこの学校は、彼女らにとってかけがえのないものになるに違いない。
映画制作コース 3回生 山本菜摘